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【既卒でも遅くない!】公務員試験で成功するための具体的な戦略と学習方法

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既卒後に公務員を目指す道のりにはハードルが高いイメージがあるかもしれません。しかし、合格する既卒者も決して少なくありません。

この記事では、既卒で国家公務員一般職に合格した筆者が、既卒に向けた公務員試験の特徴と対策のポイントを解説します。

まずは公務員の魅力と試験の内容を知るところから始めましょう。経験を活かしつつ、効率の良い学習方法を身につけることが合格への近道です。

公務員の特徴

  • 給与や雇用が安定している
  • 社会的信用が高く、ローンを組みやすい
  • 30歳までと新卒と比べて募集年齢の幅が広い
  • 民間企業への転職は一層難しい

国家公務員(一般職)試験と地方公務員試験の違い

  • 一般職は各省庁で総合職の補佐もしくは地方の開発局・企業局など下部組織に所属 官庁訪問があるため、面接試験は80%以上が突破できる
  • 地方公務員は受験する地方で働く 最終面接の合格=内々定なため、倍率も5倍以上である

公務員試験の勉強法

  • 捨て科目を決める。理系なら人文、文系なら科学がおすすめ
  • 過去問を問いて、苦手分野を確認する
  • 苦手分野(大半は数的処理や判断推理)に特化した問題集を解く
  • 共通テスト対策を利用して、残った教化を対策する
目次

公務員の特徴 – 安定している一方で、転職に難がある

公務員の特徴 - 安定している一方で、転職に難がある

給与や雇用の安定

公務員の給料は法律によって定められています。出世競争に関与しないのであれば、長期的に貢献することが求められるため年数序列の傾向が強くなっています

また、部署異動は頻繁に行われるものの、職場が変わることはほとんどありません。入庁した時点で定年までのキャリアが予想できてしまうくらいです。

仕事環境に安定性を求めるのであれば、公務員の選択は大いにあるでしょう。

社会的信用度の高さ

上に重なる形で社会的信用度の高さも特長です。公共の福祉の代わりに、公務員は国家公務員法や地方公務員法で身分が保証されています。

失職する可能性の低さから各種ローンの申請に通りやすいのも魅力です。

新卒と比べ募集年齢の幅が広い

厚生労働省の推奨もあり、民間企業の中には大学卒業後の3年以内は新卒枠で採用している企業もあります。新卒枠は中途採用枠と比べて一斉に研修が行われ、同期の数が多くなります。しかし、裏を返せば一部優良企業ですら新卒枠は3年間しか延長できません

それ以降は中途採用枠となり、求められるハードルや競争相手のスペックも高くなってしまいます。

公務員試験は卒業後の年数ではなく年齢で区別されます。国家公務員一般職の場合、30歳が新卒枠の限界値です。地方公務員の場合もこれに倣って30前後(都道府県などで異なる)としています。経歴次第ですが大卒後3年以上の猶予があることも多く、新卒枠と比べて間口が広いといえるでしょう。

既卒枠の就職エージェントもサービス運営が30歳未満と制限しています。そのため、既卒の30歳は脱出すべきタイムリミットの1つです。30歳を越える既卒が生まれないよう、当サイトの既卒タグでは様々なルートを提示していきます。

1 1994(平成6年)4月2日~2003(平成15)年4月1日生まれの者2 2003(平成15)年4月2日以降生まれの者で次に掲げるもの(1) 大学を卒業した者及び2025(令和7)年3月までに大学を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者(2) 短期大学又は高等専門学校を卒業した者及び2025(令和7)年3月までに短期大学又は高等専門学校を卒業する見込みの者並びに人事院がこれらの者と同等の資格があると認める者

国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)

民間企業への転職は民間⇒民間より難しい

メリットばかりでは一方的になってしまうので、調べた中で最大のデメリットを紹介します。給与の伸びが少ない、一部部署の残業時間が長い(公務員に労働基準法は適用されない)などメリットの裏返しとなるものと比べ、転職関係だけは明らかな公務員就職のデメリットです

民間企業はほとんどの人が短期的な営利を目指す部署へ配属されます。求められるスキルも営業力やプレゼン力、コミュニケーションなど相手に伝える能力が中心です。

公務員は税金を活用する非営利組織であり、採算の取れない無期限案件を中心に求められます。仕事の内容も新たな部署を開拓するより、維持管理するものです。また癒着を防ぐための異動の多さから、専門スキルを磨くことも難しくなっています。

  • 営利・非営利の考え方の違い
  • 専門性が培われない
  • 公務員から出ていく人材の少なさ

特に社会人経験のない既卒は第二新卒よりも強くこのデメリットを受けてしまいます。既卒が公務員に就職する=民間企業へ転職するときに難しい選択を迫られる、と覚悟しなければなりません。

国家公務員試験と地方公務員試験の違い

一般職向けの国家公務員試験は各省庁で総合職の補佐として働く、もしくは地方の開発局・企業局など下部組織に所属するために行われます。倍率は高くとも3倍程度で、二次試験(人事院面接)の突破率は80%を超えます。これは官庁訪問で審査するため、「公務員に相応しくない人材か否か」のみを判断しているためです。

地方公務員との大きな差は省庁へ訪れて面接する、官庁訪問があることです。コロナ禍の中でも来庁して行われました。一般職では政策議論なども要する総合職ほど独自の対策は必要ありません。質問内容も地方公務員と似ており、捻った内容は含まれません。

とはいえ、二次試験の合格≠就職だと承知してください。

実際は一次試験の合格者から就職先が見つかった人が抜けていくため、受験者は一時合格者より少なくなります

職種一次試験受験者数一次試験合格者数二次試験合格者数
行政職17,6188,5716.099
専門職合計3,1702,9192.057
電気電子318292213
土木891822581
化学350308217
農学603562377
林学347331241
引用:人事院、令和4年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)実施状況

地方公務員試験は受験する地方で働く目的で受ける試験です。受験も一括化されておらず、各地方ごとに筆記試験から受けていかなければなりません。そのため、受験者数=公務員志望者数ではありません。

また最終面接の合格=内々定なため、倍率も5倍以上となっています。面接の目的も「一緒に働く適性があるか」なのでテンプレートの質問回答が出来ているか、すなわちここで働くことを意識して考えているかを求められます。

引用:総務省、令和4年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果

公務員試験の試験内容

公務員試験の試験内容

筆記試験は教養科目と専門科目に分けられます。

教養科目(教養択一試験)では事務に必要な判断力、数的処理能力など義務教育で学んできたことを中心に問う傾向にあります。難易度は総じて中学~高校3年生レベルですが、SPIと違った独特の解き方が求められます。対策方法は次の項目で示します。

地方公務員では受験地域によって問題数に若干違いが見られるため、過去問での確認を推奨します。特に特別区(東京23区)、関東の地方上級では選択科目が生じるケースがみられました。

大科目小科目国家一般職地方公務員(全国型)
文章理解現代文
英文
古文
数的処理数的推理
判断推理
空間把握
資料解釈
人文科目世界史
日本史
地理
倫理
自然科学物理
化学
生物
地学
数学
社会科学法律
政治
経済
社会
時事
合計問題数(制限時間)40(140分)40(150分)

専門科目は予め用意された科目から1つを選択し、解いていくこととなります。理系大学出身だけど教育に携わりたい、地方の事務を担当したいといった事情がなければ自分の専門分野に近い科目を選びましょう。

経済産業省系列や農林水産省系列など一部例外を除き、省庁はほとんど行政職しか採用しません。紛らわしいのが文部科学省で、専門職は教育関係に携われず必ず研究事業の担当となります。

面接試験は(少なくとも専門職では)個人面接形式で、コミュニケーション能力や適性を判断します。国家公務員と地方公務員では面接の点数比率が大きく変わります。これは先述したように官庁訪問の有無が大きく、地方公務員の中には足切りにしか筆記試験を用いないケースもありました。

人事院の面接は10分程度、1対面接官3で行われます。質問内容は「どの省庁を志望しているか」「公務員の志望理由は」「志望理由に反する人事の可能性があるが、対応できるか」くらいしか聞かれず、ブレイクアウトはありません。面接が大の苦手な私ですら、ぼろを出すことなく試験を終えています。

既卒候補から始める、公務員試験の勉強法

既卒候補から始める、公務員試験の勉強法

面接対策をしようにも、まず筆記試験を通らなければ意味がありません。そこで本項目では、教養科目を突破するための勉強法を、優先度の高い順に4つ紹介していきます。

捨て科目を決める

教養試験を受けるうえで一番重要なのは満点を目指さないことです。科目数が多く、一定以上の点数を伸ばすのには多くの時間が必要となります。これらを1点稼ぐために勉強するより、専門試験や面接に時間を割いた方が有意義です。

教養試験の合格ラインは6割から高くても8割です。そのため、数問捨てても大勢に影響は出ません。高校時代が理系ならば倫理や世界史、文系ならば自然科学を捨てることをおすすめします。数的処理はパターンさえ理解すれば解きやすく、時事問題などはこの後の面接でも活かされるためです。

なお、実際は択一問題であったり織田信長レベルの問題難易度のケースだったりから、捨て科目でも想定外の点数を取れることは珍しくありません。

サイトによっては浅く広くを推進していますが、個人的には一部科目を捨てるべきだと考えています。

過去問を解いてみる

国家公務員一般職や有名どころの地方公務員試験の教養試験は、過去問が販売されています。

また、解説や文章理解の問題が不要であれば、無料サイトや公式が公開しているデータを利用するのも手でしょう。

5年、10年分で販売されていますが、この段階で解くのは2~3年分(半分以下)で十分です。残りは3の問題集が終わった後の復習に使用します。

なるべく早い時期に解いてみて、自分の弱点を突き止めることが重要です。

苦手分野に特化した問題集を解く

大多数の人が、数的処理や判断推理でつまづきます。これらは必ず出題され、コツをつかむことで圧倒的に解きやすくなる、差が付く分野です

書店に行くと数的処理や判断推理に特化した本が何種類かみつかります。この中で、見ていて飽きなさそうなものを選びましょう。一番大切なことは、頻出分野の解き方を最後まで覚えきることです。

共通テスト(旧センター試験)対策を利用する

ここまでの過程で残るのは人文や科学でしょう。残った分野の難易度は、同じ択一式である共通テストとおおよそ重なります。よって参考書も共通テスト対策のものを流用することをすすめます。

なおPCやスマホ上で対策するならば、リクルートが提供するオンライン学習サービス『スタディサプリ高校講座・大学受験講座』がおすすめです。

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  • 年会費、初期費用無料。月額1,980円(税抜)

高校の先生も参考として利用するほど、サービスの質も高くなっています。

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公務員試験として使うならば、ベーシックコースで十分です。

既卒者向け公務員試験対策のコツまとめ

公務員の特徴

  • 給与や雇用が安定している
  • 社会的信用が高く、ローンを組みやすい
  • 30歳までと新卒と比べて募集年齢の幅が広い
  • 民間企業への転職は一層難しい

国家公務員(一般職)試験と地方公務員試験の違い

  • 一般職は各省庁で総合職の補佐もしくは地方の開発局・企業局など下部組織に所属 官庁訪問があるため、面接試験は80%以上が突破できる
  • 地方公務員は受験する地方で働く 最終面接の合格=内々定なため、倍率も5倍以上である

公務員試験の勉強法

  • 捨て科目を決める。理系なら人文、文系なら科学がおすすめ
  • 過去問を問いて、苦手分野を確認する
  • 苦手分野(大半は数的処理や判断推理)に特化した問題集を解く
  • 共通テスト対策を利用して、残った教化を対策する

この記事では、既卒に向けた公務員試験の特徴と対策のポイントを解説しました。まずは公務員の魅力と試験の内容を知るところから始めましょう。経験を活かしつつ、効率の良い学習方法を身につけることが合格への近道です。

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